<むかしむかし、、>

 

今から30年程前になるが、当時俺たちのバンドの用心棒兼運転手をやっていたトビーという男がいた。
このトラブル製造機トビーがある日、興奮した様子で店に現れるなりオレに向かってこうまくし立てた。
「ヘイ、ノゾム!すげープレゼント持って来てやったぜ!』(あ。この野郎また何か面倒ごと持って来やがったな!?)
『いらねーから持って帰ってくれ!』というオレの即答を聞いてニヤっと笑ったトビーが後ろを振り返りながら
『みんな、入りなよ。ココがオレの店、チキンシャックさ』(オレノミセ?だと!?)と促されると、覚えたての
日本語で『コニチワ、My Name is Jerry デス』と挨拶しながらトビーの陰から二人組の白人が顔を覗かせ、
恥ずかしそうにオレに手を差し出して来た。シャックに”アメリカ”が訪れた瞬間であった。

                                                      (つづく)